背景
同一デバイスを複数接続し、それらのデバイス名を固定する必要があった。デバイスが同一の為、udevのベンダーIDとプロダクトIDを利用してデバイス名を固定することができなかった。そこで、接続したUSBポートを用いた識別を行った。
記事の目的
同一デバイスを、接続したUSBポートの場所で識別し、デバイス名を固定する
接続したUSBポートでデバイスを識別
ここでは、ベンダーIDとプロダクトIDを利用した通常の識別方法と、接続したUSBポートの場所でデバイスを識別する方法についてそれぞれ記載する。
ベンダーIDとプロダクトIDを利用した識別方法
ベンダーIDとプロダクトIDを利用したデバイスの識別及びデバイス名の固定方法は下記の通りである。- デバイスのベンダーIDとプロダクトIDの検索 lsusbを用いて、デバイスのベンダーIDとプロダクトIDを検索する
- udevルールの作成 /etc/udev/rules.dにルールファイルを作成する
$ lsusb
Bus 002 Device 002: ID idVendor:idProduct Intel Corp.
Bus 003 Device 016: ID 054c:06c1 Sony Corp.
:
Bus 003 Device 001: ID 1d6b:0002 Linux Foundation 2.0 root hub
$ sudo nano /etc/udev/rules.d/80-nfc.rules
SUBSYSTEM=="usb", ATTR{idVendor}=="054c", ATTR{idProduct}=="06c1", SYMLINK+="nfc"
これで、Bus 003 Device 016: ID 054c:06c1 Sony Corp.が/dev/nfcとして毎回認識されるようになった。 接続したUSBポートの場所を利用した識別方法
上記方法では、同一のデバイスの場合、識別できない。そこで、接続したUSBポートで識別する。- デバイスが接続されたUSBポートを探索する /dev/serial/by-path/以下に、接続したデバイスがUSBポートの位置で識別され、配置されている
- シンボリックリンクを作成し、デバイス名を固定する /dev/にシンボリックリンクを作成することで、そのUSBポートに接続したデバイスのデバイス名が固定される
$ ls /dev/serial/by-path/
pci-0000:00:1a.0-usb-0:1:1.0-port0
pci-0000:00:1d.0-usb-0:2:1.0-port0
$ sudo ln -s /dev/serial/by-path/pci-0000:00:1a.0-usb-0:1:1.0-port0 /dev/nfc
これで、USBポートpci-0000:00:1a.0-usb-0:1:1.0-port0に接続されたデバイスが/dev/nfcとして毎回認識されるようになった。 備考
- /dev/serial/by-id/以下に、接続したデバイスがシリアル番号で識別され、配置されている
- /dev/disk/以下に、接続したディスクが/dev/serial/と同様の形でに配置されている
まとめ
- 同一デバイスを、接続したUSBポートの場所で識別し、デバイス名を固定する方法について記載した
参考文献
変更履歴
- 2019/09/03: 新規作成
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